小学生でもわかる解剖学「細胞から人になるまで~人体の発生~」

教養(解剖・生理)

解剖学の知識を小学生でもわかるように説明する試みです。今回は「細胞が人になるまで~人体の発生~」です。

一つの細胞が人間になるまでの過程を簡単に説明すると、

  1. 受精
  2. 細胞分裂着床
  3. 分化・発育
  4. 誕生

となります。

細胞合体前の準備「減数分裂」

人間が新しい人間を生み出す、「新しい細胞」をつくるには二人の男女の細胞を合体させなくてはいけません。

これは生物が生き残るために「お互いのいいところ合体させたら強い子孫が生まれるんじゃね?」的なノリによるためです。こうしたいいとこどりの子孫の残し方を有性生殖(ゆうせいせいしょく)といいます。

細胞を合体のさせ方ですが、お互いの細胞を半分こにして合体させます。子孫を残す働きをする細胞のことを生殖細胞といいます。

人間の細胞の中にはDNAという遺伝子情報(いわば設計図)を持つ糸くずのようなものがあり、その糸くずは平常時は2本で1組となりそれが合計23組(46本)あります。細胞を合体させる前にそれぞれの2本セットを1本ずつに分け、細胞を分裂させます。(減数分裂げんすうぶんれつ)男のほうの細胞を精子、女の方の細胞を卵子といいます。

そして半分になった細胞たち、精子と卵子を合体させることでそれぞれ半分になっていたDNAが組み合わさり23組46本のDNAを持つ新しい細胞が生まれるのです。

細胞が合体「受精(じゅせい)」

精子は卵子と合体するために極めて重要なプロセスを経て女性の体内に侵入します。

子宮に入った精子は卵子がいる場所(卵管膨大部)めがけて必死に泳いでいき、卵子と合体します。卵子と精子が合体することを受精といいます。

お腹の中で「細胞分裂」そして「着床」

受精した卵子は受精卵と呼ばれ、細胞分裂を繰り返しながら1週間かけて子宮のほうへ流れていきます。受精卵は急激なスピードで細胞の数を増やしていき1週間たつ頃には数百個の細胞の集合体になってます。この状態になると胚盤胞(はいばんほう)と呼ばれます。

流れてきた胚盤胞は母体から栄養をおすそ分けしてもらうために子宮の壁に引っ付いてもぐりこみます。これを着床(ちゃくしょう)といいます。

胚盤胞は着床すると、母体から栄養をもらう準備で胎盤(たいばん)と臍帯(さいたい:へその緒です)を作ることで栄養補給と老廃物を受け渡しする管をつなげます。管は母体とつながり血液から流れてくる酸素や栄養を取り込み、不要になったものを送りかえすということをします。

分裂した細胞のグループ分け「分化(ぶんか)」

そうして細胞がどんどん増えていくと

「役割分担をしよう」

と分裂した細胞がグループ分けを始めます。細胞たちはグループ分けされると一方は神経に、もう一方は筋肉にといった具合にそれぞれの役割に特化した機能を持つように設定されます。このようなグループ分けを分化といいます。

細かいグループ分けは以下の通りです。

細胞のグループグループのその後の役割
外胚葉(がいはいよう)神経、皮膚、感覚器(目や耳など)
中胚葉(ちゅうはいよう)筋肉、骨、循環器、泌尿器、生殖器
内胚葉(ないはいよう)消化器、呼吸器、尿路

40週かけて発達

受精してから5週目には人間の形作りにはいります。

5週目に入ると胚盤胞の中に胎芽(たいが)という、植物の芽のようなものができてそこから人間へと形を変えていきます。

9週目に入ると胎芽は胎児(たいじ)へと変化を遂げ、手足が出来ます。36週を超えると骨、筋肉、皮膚などが発達し顔の輪郭も整います。

満を持して誕生

40週目を迎えるころ合いに子宮から飛び出します。出産を終えると胎児と母体の連絡通路であった胎盤はベロっと放出されます。こうして一人の人間が誕生します。

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